ミャンマー植林プロジェクトは、一般公募で参加者を集い、毎年夏休み時期に1週間の日程で、ミャンマー中部パコック県エサジョ近郊の乾燥地帯チャウッテの植林地を訪れて行ないました。飛行機での往復に2日要しますので、実質は5日間で、そのうちの2日間を植林活動に、3日間を交流等に当てるのが全年度のパターンです。植林は、私たちのほか、「子供の森」計画の主役である子供たち、先生方、ご両親はもちろん、地域住民や営林署の方々、さらには村長から県知事までが総出で行ないました。
ここでは細かなスケジュール等を追ったりせず、ボランティアに参加された方の「体験記」を写真とともにご紹介して、プロジェクトの雰囲気を感じていただければと思います。 |
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 私はただいま、某大学の3年生です。卒論の内容が「環境問題について」ということで、以前から環境問題の現状とその対策について本や資料をあさっていました。また、大学2年の夏に初の海外旅行に出向いた私は、すっかり「脱日本」のトリコとなり、今年の夏もどこかへ行きたいと考えていました。そんな時にこの「ミャンマー植林と親善交流の旅」を知り、貯めていたバイト代をはたき、心配する両親を説きふせ、軍事政権の国ミャンマーへ旅立ちました。先に書いてしまいますが、テレビ、新聞などで報道されているミャンマーのイメージには程遠いほど穏やかな地でした。
この旅では、植林活動は1日3〜4時間と、はじめは短い気がしましたが、実際に活動をしてみて、程よい時間と感じました。とても暑いのです。慣れない気候で1日中働いていたら、きっと倒れていたでしょう。日中40度と聞きグラツキを感じていた頭が、よけいにグラグラしました。
私は10代後半の女の子3人と4〜5才くらいの男の子2人と一緒に苗木を植えていきました。お互い言葉は分からずじまいでしたが、そこは「ボディランゲージ」で補いました。半分砂漠化していて、土地は死んでいました。乾燥地帯とあって雨が降らない日が続き、せっかく植えた苗木もダメになる事もあるそうです。水はまいているそうですがあまりにも広大な地のためそれも行き届かないようでした。苗木が根づいて緑豊かな大地になって欲しいです。
植林活動を終えたあとは、研修センター隣の保育所や近くの小学校を訪問しました。保育所では、たくさんの小さな子供たちと遊びました。日本の保育園と違い、すべり台やシーソーなどはなく、建物がひとつあるだけの所でしたが、子供たちの元気のよさは日本と同じでした。小学校では、いろいろな伝統の踊りを披露してくれました。とてもとてもかわいらしい踊りでした。
また、研修センターでは現地の研修生の方々と交流会をしました。私にいっぱいミャンマー語を教えてくれました。でも、なかなか覚えられませんでした。ごめんなさい。夕方には、オイスカ支援の農場を見学しました。主に稲が植えてありましたが、まだ実験段階だそうです。ぜひ、成功して欲しいです。植林活動が終わり、帰りにトラックの後ろに乗せてもらいました。警備の方々も一緒で、私のつたない英語に笑顔で答えてくれました。約1時間の道のりでおしりは痛くなりましたが、風が気持ちよかったです。 |
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| この辺りは、年間降雨量150〜200ミリ程度で、ほぼ砂漠化してしまっていたところです。 |
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| 近隣の村々からも、小学校の子供たちや先生、村民の人たちが参加してくれました。 |
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観光もいろいろとまわりました。普通のツアーでは行かないでしょう旧日本軍墓地にも足を運びました。日本はこの国でも、多くの人びとの命を奪い、また自らの身をけずり、なんと悲しい愚行をおかしていたのかと、あらためて考えさせられました。買い物もしました。私はミャンマーの民族衣装のロンヂーに魅せられ、8枚も買いました。もちろん日本で着るつもりです。
1週間という短い期間でしたが、本当に中身の濃い毎日でした。私の中でまたひとつ、新しい経験が積まれました。あらためて私は、モノでいっぱいあふれた生活をぬくぬくと送っていたのだと思いました。今回のこの旅は、すぐには目に見えては活かされないかもしれませんが、私のこれからの価値観とかに変化を与えたと思っています。 |
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